2018年09月05日

背骨の損傷、セメントで復元 骨粗しょう症 広がる新手術

 骨の強度が低下し、わずかな衝撃でも骨折しやすくなる骨粗しょう症。中でも折れやすいのは背骨で、腰痛に悩む人も多い。近年はつぶれた背骨に医療用セメントを詰め、形を復元する手術が広がっている。体への負担が少なく、病状の進行や寝たきりを防ぐ効果があるという。 (砂本紅年)

 東京都八王子市の男性(82)は約一年半前、自宅で転んだ後から腰痛がひどくなり、近くの整形外科を受診。骨粗しょう症により、背骨の椎体がつぶれる骨折と分かった。歯科技工用技工機器

 背骨は、円柱状の椎体などから成る椎骨が二十四個積み重なっている。骨粗しょう症で椎体が一個つぶれると、周りの骨に負担がかかり、二個、三個と骨折が連鎖しやすい。

 男性は数年前にも、別の椎体を骨折していた。その時は、装具を着けて安静にするなどの保存治療で痛みは消えた。今回も保存治療を試みたが、三週間たっても激痛は続き、日常生活がままならなくなった。歯科レントゲン

 東海大八王子病院で受けた手術が「経皮的椎体形成術」(BKP)。うつぶせの状態で、背中から椎体の二カ所を約五ミリずつ切開した後、針を挿入。骨粗しょう症でスカスカとなりつぶれた骨の中で針先の風船(バルーン)を膨らませ、押し広げた空間に医療用セメントを注入する。

 わずかな切開のため出血は少なく、時間も二十三分で終了。つぶれた椎体は元に近い形に膨らんだ。骨が安定したことで痛みは治まったという。術後すぐに歩けるようになり四日後に退院。その後新たな骨折はなく、「思い切って手術してよかった」と喜ぶ。

 骨粗しょう症による骨折部位では、背骨が四分の一を占め最も多い。次いで脚の付け根、手首の関節などがある。経皮的椎体形成術は背骨の骨折に対する治療法で、一九九〇年代に米国で開発された。日本でも既に約二万件の手術実績があり、二〇一一年に保険適用された。

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